■ はじめに

こんにちは。とみてつです。
ここ2ヶ月ほど、今まで作ってきた車両を『ToRaiL」 に落とし込むための修正・改造作業を行っていました。
そのうち今回はキハ40系を取り上げます。このデータ、Blenderの作成日時を見ると3年ほど前に作ったものになります。当時は『Cities: Skylines』向けに制作していたのですが、ゲームの仕組み上、自分の好きなように駅から走らせたりすることが難しく、せっかく作ったものの、なかなか走らせる機会がありませんでした。今回、『ToRaiL』ができたことで、日の目を見る事になりました。
■ 3年前のデータ修正とモデリングの考え方

3年前のデータなので、今見返すと「なんでこんな作り方をしてるんだろう」「今だったら違うアプローチにするな」と思う部分がたくさんありました。 どうしても納得いかないところは少し修正しましたが、一度作ったものを修正するのはしんどい作業なので、基本的にはやり直さず、部分的な修正にとどめています。
私のモデリングの考え方は、色を簡単に塗り替えられるような形にすることです。 キハ40系には非常に多くのカラーリングが存在するため、3Dモデル側で色ごとにパーツを分けるのではなく、モデルはすべて共通にして、テクスチャ(画像)を変えるだけで色が変更できるようにしています。
■ 高岡色とテクスチャの重複排除

通常、同じ窓が並んでいる側面であれば、テクスチャデータを1つだけ作って繰り返し使う(使い回す)手法が一般的です。 しかし、例えば「高岡色の初代」のように、車体に斜めのラインが入るデザインが出てくると、窓の位置ごとにラインの角度が異なるため、テクスチャの使い回しができなくなり、モデリングも修正しなけれななりません。
キハ40系は中間車のない1両完結の車両です。そのため、1両のパッケージの中にすべての側面を収め、テクスチャの重複をなくすことで、どんな斜めラインや複雑なカラーリングが来ても対応できるように工夫しています。
本来、3Dモデリングのテクスチャの綺麗な使い方としては、画像内の余白を極力なくし、1つのモデルに対してスペースを目一杯使い切るのが基本とされています。ただ、私は他の車両も含めてそうした「テクスチャの詰め込み」の綺麗さはあえて追求していません。
それよりも、自分の作業のしやすさや、色の塗り替えやすさ、そして他の車両との共通化による「作成の効率化」を重視しています。
今回のテクスチャの中には、キハ40のモデルでは割り当てられていない空きスペースが存在します。これは無駄に空いているわけではなく、別の車両、例えば「キハ47」を共通のテクスチャ形式にするための布石です。キハ40では使わない場所をキハ47のパーツ用として残しておくことで、今後のカラーバリエーション展開や別車両への展開を最小限の手間で、スムーズに行えるように設計しています。
鉄道のモデリングには、テクスチャをほとんど使わずにモデル側を細かく切って色を割り当てる方法など、様々なアプローチがあり、どれが良い悪いというわけではありません。ただ『A列車で行こう』などでこれまでたくさんテクスチャを作ってきて、テクスチャ制作がそれほど苦にならないので、たくさんのカラーバリエーションを効率よく展開することを最優先にした、この作り方を選択しています。
■ ベタ塗りを防ぐ、テクスチャの細かなこだわり

最後にもう一つのこだわりとして、テクスチャの色の付け方についてです。 古い車両なので、ただ綺麗な色をベタ塗りしてしまうと、実車の持つ雰囲気がなくなってしまいます。
そのため、それぞれの色の上から、アスファルトの表面のような、かすかな斑(まだら)模様の質感を薄くかぶせています。画面上ではパッと見で分からないレベルの絶妙な薄さですが、白い色であっても実際には少しグレーが混ざり合っているような状態にすることで、電車のリアリティや風合いを表現しています。
モデリングやテクスチャの作り方は人それぞれですが、私の場合は「簡単に、たくさんのカラーリングを塗り替えられること」を優先することと「車両の古い質感」を表現することを優先して、このような形で行っています。
たくさんの色をまとったキハ40系が、ToRail Projectの箱庭の中で走る姿をぜひ楽しんで下さい。